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No.13 Toto/Ⅳ(聖なる剣)

キーボードソロがいちばん輝いた時代

グラミー賞を総なめしたトトの大ヒットアルバム。
当時は普通に耳に入ってくる洋楽部門のトップアイテムだったわけだが、今聴くと、さすがは海千山千の場数を踏んできた、西海岸の一流セッションプレイヤーたちである。
奥行きのある完成度にはつくづく脱帽する。 ちょっと器用すぎるくらいのトータルバランスの妙、計算高い構成力は確かに1970年代までのブリティッシュ・ロックが持っていた良い意味でのアマチュアリズムとは一線を画する。
ところがこの手口でいったん成功を収めると、守りに入って商業的低迷を余儀なくされるというパターンはみんな同じであった。
トトと云えば、古きよき時代のアナログシンセの名器を駆使する二人のキーボード奏者によるソロワーク、オーケストレーションが印象深い。
EL&Pほどエゴイスティックに派手ではない、とても自己抑制の利いた上品さ。 AfricaやRosannaの屈託ないソロは今でもしびれる。

(2009/12)