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No.11 Rush/Moving Pictures

王者の風格漂う金字塔 元はと云えば、Led ZeppelinのフォロワーからスタートしたRush。 それが1980年という時代の変わり目で大変身を遂げる。 ハード・プログレなんて安易なネーミングはまったく相応しくない。 唯我独尊、もうロック史上比類なき高みへと一気にのぼり詰めるのである。 そのみなぎる自信は、ハード・ロック風の古くさいファッションを一切捨てて、知的青年そのまま、自然体のルックスからも窺われた。 返す返すも、MTV全盛間近な当時、そんなフツーな風体のロック・バンドなんて他になかった。 その点でもRushは実に特異な存在であった。 前作の勢いを受けて、例のLe Studioでレコーディングした本作。 これがまた、前作をはるかに上回るメガヒットを記録する。 スティックスやREOスピードワゴンなどと共に長らくチャートの上位に居座った。コアなファン以外も取り込んだ証拠であろう。 アルバム自体、半ば前作の余力だけで作り上げた観もあるのだが、サウンドプロダクションはもはや非の打ち所のない完成の域で、大半の曲が、今日に至るまで不動の定番レパートリーとして支持され続けている。 例えば、Limelightなんか本来ちょっと捨て曲っぽくもないが、今では不朽の大人気チューンである。 神懸かりとはかくも恐ろしい。 もちろん最高傑作である。 (2009/12)

(2009/12)